<日替わり記事>
新緑を味わったら、雨にも負けずお出かけ。
可愛い花と出会えます。
<シリーズ・アドラー心理学キーワード>
【良い毒】
*「良い親」
キーワード・虚構性のところで、毒親から受け継いだ信念・価値観がなんぼのもんじゃい!と書きました。
そこには、その影響を断ち切って自分を変えて行く為のご提案を記しています。
そして、毒親の特徴や受けた側の対処法については、岩井俊憲先生の以下の著書等に詳しく書かれています。
「新しい自分の創め方」/岩井俊憲
一方、嵐家族のエピソードの多く、そしてその信頼感には毒親の影が観られません。
今回は、犠牲者の立場ではなく、その毒親にならない為に、「良い親」をキーワードとして取り上げましょう。
誤解無き様、最初にお断りですが、これは逆説であります。
つまり、良い親=毒親。
世間一般で「良い親」と思われている人についても、アドラー心理学では、非建設的と考えます。
そのキーポイントは、「子供の為を思って...。」です。
「放って置くと失敗するだろうから先回りして助けてあげて何がいけないの!」となる。
これがここで言う「良い親」で、安全上の問題がある場合やすごく幼い頃等は良いとしても、それ以外でこれをやると、子供の自立力を奪い去ってしまうのです。
尾木ママもよく言われている事ですね。
これは、手助けを装った干渉であり、こうした操作・支配は親の自己中心的な子供依存症にもつながります。
日本でのアドラー心理学のパイオニア野田俊作先生は、預かりものである子供はしかるべき時期になったら神にお返しすべき存在と言ってます。
アメリカ生まれのアドラー流子育てプログラム「STEP」では、共感的聴き上手の対極として、日常的についやってしまう毒親的対応を次の様に表現しています。
指揮官
道徳家
知ったかぶり
裁判官
評論家
心理学者
慰め役
いずれも、尊敬・信頼・共感を欠いた勇気くじきに当たります。
子供の為を思う時には、いつも自分独自の色メガネを通しているんだと、認識する事が重要なのです。
しっぺ返しを味わう前に、早いとこ「SMILE」等でアドラー流を学びましょう。
<シリーズ・アメブロ過去記事の復刻>
【プチ内観法しやがった】
山ごもりをして参りました。
夫婦関係をもっと良くしたいというのが私の目的です。
アドラー心理学とは直接関係ないのですが、岩井俊憲先生の講座で体験談をお聴きしたり、野田俊作先生がやはり講演中の質疑応答で紹介されていたとの情報を得て、関心を持っていた研修です。
また作家の柳田邦男さんやソフトバンク小久保選手等、有名人の体験談も後押ししてくれました。
土日の休みを利用し、内観法研修・お試しの一泊二日コースに参加して来ましたのでレポします。
夜行バス・シルクライナーでさいたま新都心駅に着いた後、JR宇都宮線の先頭車両クロスシートに足を投げ出し、さらに仮眠を重ねました。
宇都宮の3つ先、氏家駅に降り立ち、送迎車で瞑想の森内観研修所に到着し、早速説明を受けました。
参加者の中には、家族から、「変な宗教に洗脳されるんじゃないの?」と心配されていた方もいらっしゃいましたが、「情報遮断して自分を見るので、洗脳のされようがないです。」と説明を受け安心されていました。
宗教や心理学にアレルギー反応を起こされる方に良くありがちなごもっともな心配ですが、カウンセリングの一環として、カウンセラーや医師から紹介されて来る方もいらっしゃるそうで、今回の研修では、慈恵医大からの不安神経症患者さんの研修例がテープで紹介されました。
アドラー心理学でも、技法等で他の人を操作する事にならない様、しっかり工夫されています。
これは支配の対極にある、相互尊敬・相互信頼の「共同体感覚」を駆使したり目指したりする事などで実現しています。
具体的には聴き上手やヨイ出し等の勇気づけを先ず行って自力で解決できる様に援助し、さらに代替案を試す場合にも、ご本人が納得し、自己決定してから進めて頂きます。
これらは勿論援助無しで、自分おひとりで学習してチャレンジする事も出来ます。
またご自身で効果をすぐ確認しフィードバックできるところも安心です。
これまで述べた様に、ダメ出し、他人の操作等は、番組内で楽しむだけに留めるべきですね。相葉さんの「イタリアの大砲」なんか伝説となってますが...。
さて内観法に戻ります。
説明の後、早速研修に入ります。
やる事は多くなく、今回は母でしたが、両親、家族等、身近な人について、ついたてで仕切った区画に一人入り、
(1)「して頂いたこと」
(2)「して返したこと」
(3)「迷惑をかけたこと」
につき、実際にあった具体的な出来事や経験を、出来る限り細かく、絵に描く様にまざまざと思い出して行きます。
1日数回3~5分の面接毎に、思い出した事を面接者に話します。
話したくない事はカットできます。
「迷惑をかけたこと」は自分を責める為ではなく、不完全でも受け入れられていたという感謝、自己肯定につなげます。
私の場合、「して返したこと」が、せいぜいお手伝いくらいで、これは自分の為でもあり、母だけの為にした事が全く思い出されなかった事で、思いやり、共感力の欠如を思い知りました。
改善し、今後に活かしたいです。
「して頂いたこと」での一番は「離婚しないでよく育てて頂きました」の感謝です。
母より先に他界している父がすごく攻撃的な人で、今で言う「DV」ですね。
私のライフスタイル(性格)にもこれが引き継がれていました。
何しろ、自分の考えが絶対の真理だと信じて、異を唱えると攻撃するのですから、夫婦関係や会社での対人関係で問題が起きない筈がありません。
私の場合、苦難の末、アドラー心理学等に出会って、方向だけは180°ひっくり返す事ができましたが、たまに戻ってしまう事もあり、もっと無意識への働きかけが強くできないかと常々考えていました。
母を思い出していると父も登場します。
涙がこぼれました。
よく遊んでくれたり学業に協力してくれた事を沢山思い出し感謝しました。
攻撃的自己中の方だけに注目して恨んでいたのですが、反対の極に、子供への深い愛情と自己犠牲があって、それぞれが度が過ぎる程、極端であった事が分かりました。
人は不完全な生きものです。不幸な生い立ちの為不安が強く、何も好きで攻撃的になった訳でないであろう事にも思い至り、自分は不安を克服できるんだと自信が涌いてきました。
父を赦せない気持ちが、仕返しとして他の人に出てしまう事もあったかも知れませんが、和解できた事は大きいと思います。
応援協力してくれたカミさんへの感謝も、今後ますます強くなることでしょう。
研修所やNPOセニアサービスセンターの皆様、参加者の方々有り難うございました。
研修の疲れを癒してくれた喜連川温泉、スタッフの方と帰り際に立ち寄った餃子の宇都宮みんみんさんにもお世話になりました。
<シリーズ・旅の写真帳>
直線距離の長さが日本一で有名な室蘭本線の遠浅-沼ノ端では、C57やD51が次々にやって来ました。